【2026年9月28日】外国人材ニュースまとめ|インドネシアで「入国前結核スクリーニング」開始へ——健診受付11/2・結核非発病証明書は2027/1/4からCOE申請に必須(フィリピン・ネパール・ベトナムに続く4か国目)/受入企業・監理団体が採用スケジュールに組み込む実務
厚生労働省は9月18日、インドネシアにおける「入国前結核スクリーニング(JPETS)」を開始すると発表しました。インドネシアは技能実習・特定技能の主要な送出国であり、来年度からの育成就労移行と重なるタイミングでの追加です。すでに実施中のフィリピン・ネパール・ベトナムに続く4か国目で、インドネシア国籍者を採用する受入企業・監理団体・登録支援機関は、採用スケジュールに「入国前の結核健診」という工程を新たに織り込む必要があります。本記事では、企業の実務担当者が「いつまでに・何を・どうすべきか」を整理します。
1. 何が変わるのか(インドネシアのスケジュール)
入国前結核スクリーニングは、結核の高まん延国の国籍者が日本に中長期在留(在留期間3か月超)しようとする場合に、渡航前に指定健診医療機関で胸部レントゲン検査等を受け、「結核非発病証明書」を取得したうえで在留資格認定証明書(COE)交付申請時または査証申請時に提出することを義務づける制度です。技能実習・特定技能・育成就労といった就労系の中長期在留も対象になります。
インドネシアの予定日は次のとおりです。
- 健診(受診)受付の開始予定日:2026年11月2日(令和8年11月2日)——この日以降、インドネシアの指定健診医療機関で受診できるようになります。
- 結核非発病証明書の提出義務付け予定日:2027年1月4日(令和9年1月4日)——この日以降のCOE交付申請・査証申請では、証明書の提出が必須になります。
つまり、2027年1月4日以降にインドネシア国籍者のCOE交付申請を行う場合、証明書がなければ受理されない見込みです。育成就労の本格施行(2027年4月)の直前にあたり、年明けの採用・申請案件から実務対応が求められます。
2. すでに始まっている3か国(時系列の整理)
インドネシアは4か国目です。先行国の開始・義務化日は以下のとおりで、いずれも「健診開始」と「証明書義務化」の間に約2〜3か月の準備期間が設けられています。
- フィリピン・ネパール:健診開始 2025年3月24日/証明書義務化 2025年6月23日
- ベトナム:健診開始 2025年5月26日/証明書義務化 2025年9月1日
- インドネシア:健診開始 2026年11月2日(予定)/証明書義務化 2027年1月4日(予定)
ミャンマー・中国についても今後の実施が予定されており(実施日は調整中)、主要送出国が順次対象化されていく流れです。自社が採用している国籍を確認しておきましょう。
3. 手続きの流れと「180日ルール」
実務上の流れは、(1) インドネシア国内の指定健診医療機関で胸部レントゲン検査等を受診→(2)「結核非発病証明書」の交付→(3)COE交付申請時または査証申請時に証明書(写し・スキャンでも可)を提出、という順序です。
特に注意したいのが証明書の有効期間です。証明書はレントゲン撮影日から180日間が有効とされています。採用プロセスの早い段階で受診させてしまうと、COE交付・査証発給・入国までの間に失効するおそれがあります。「受診のタイミング」を採用スケジュールから逆算して設計することが重要です。
4. 企業・監理団体への実務インパクト
インドネシアは技能実習・特定技能で採用実績の多い国です。今回の追加により、次の点が実務に影響します。
まず採用リードタイムが延びます。渡航前健診の予約・受診・証明書取得という工程が加わるため、これまでのスケジュールのままだと入国が後ろ倒しになる可能性があります。監理団体・登録支援機関は送出機関と連携し、指定健診医療機関での受診を候補者の手続きフローに組み込む必要があります。次に、技能実習についてはCOE交付申請の取扱い自体が変更されるため(JITCOが技能実習に係るCOE申請の取扱変更を告知)、申請書類のチェックリストに証明書の有無を追加してください。育成就労への移行準備(1号技能実習計画の認定申請は令和9年2月まで等)とも重なるため、年明けの申請ラッシュを見据えた前倒しが安全です。
企業の実務ポイント(今すぐ確認すること)
- 対象:インドネシア国籍で中長期在留(在留3か月超)しようとする者。技能実習・特定技能・育成就労を含む就労系が対象。
- 健診受付開始日:2026年11月2日(予定)。この日からインドネシアの指定健診医療機関で受診可能。
- 証明書の義務付け日:2027年1月4日(予定)。これ以降のCOE交付申請・査証申請では「結核非発病証明書」が必須。
- 提出先・タイミング:在留資格認定証明書(COE)交付申請時、または査証申請時に提出(写し・スキャン可)。
- 証明書の有効期間:レントゲン撮影日から180日。早く受診しすぎると入国前に失効するため、逆算して受診時期を設定。
- やること①:年明け(2027年1月)以降にインドネシア案件のCOE申請を予定している場合、受診・証明書取得を採用フローに前倒しで組み込む。
- やること②:送出機関・現地エージェントと「指定健診医療機関」「受診予約」の運用を事前にすり合わせる。
- やること③:技能実習はCOE交付申請の取扱いが変更されるため、申請書類チェックリストに証明書の有無を追加(JITCOの案内を確認)。
- 関連:先行対象国はフィリピン・ネパール(2025/6/23義務化)、ベトナム(2025/9/1義務化)。ミャンマー・中国も今後追加予定のため、採用国籍ごとに要否を確認。
【出典(一次情報)】厚生労働省「インドネシアにおける入国前結核スクリーニングを開始します」(2026年9月18日報道発表)/出入国在留管理庁「入国前結核スクリーニング」/厚生労働省 JPETS特設ページ/JITCO「入国前結核スクリーニング開始に伴い、技能実習に係る在留資格認定証明書交付申請の取り扱いを変更します」。日付・数値は各一次資料に基づく予定日です。実際の運用日・手続き詳細は必ず最新の公式発表でご確認ください。