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【2026年9月2日】外国人材ニュースまとめ|厚労省「令和7年外国人雇用実態調査」公表——在留資格別の月給が判明(特定技能25.4万円・技能実習21.4万円)、受入企業がやる賃金・支援体制の点検

厚生労働省は2026年8月31日、「令和7年外国人雇用実態調査」の結果を公表しました。令和7年(2025年)9月30日時点の状況を、同年10〜11月に全国の事業所へ調査したもので、外国人を雇用する事業所3,919件・外国人労働者14,248人の回答をもとにした推計値です。在留資格別の賃金水準や、受入れ企業が感じている課題が数字で示されており、自社の賃金設計・支援体制を「国の実態値」でベンチマークできる実務資料です。10月の最低賃金改定と2027年4月の育成就労施行を控えたいま、受入企業・監理団体・登録支援機関がまず押さえておきたいポイントを整理します。

1. 在留資格別の月給水準——賃金設計のベンチマークに使える

外国人労働者(一般労働者)の「きまって支給する現金給与額(=原則、所定内の月給。残業代や賞与は含まない)」は、全体で月29万2,400円(前年27万4,900円、+6.4%)でした。在留資格別に見ると水準差が大きく、自社の等級・時給設定の妥当性を確認する目安になります。

在留資格区分 月間給与(令和7年) 前年(令和6年)
全体 29万2,400円 27万4,900円
専門的・技術的分野 30万6,500円 28万9,100円
身分に基づくもの(永住・定住等) 34万7,200円 30万5,200円
特定技能 25万4,100円 —
技能実習 21万3,500円 21万0,000円

労働時間は所定内158.7時間+超過17.6時間。数字は所定内給与ベースの推計である点に注意が必要です。技能実習21万3,500円・特定技能25万4,100円という水準は、10月の最低賃金改定(全国平均1,176円へ引上げ)を月給換算すると多くの地域でフルタイム所定内が月18〜20万円台に乗るため、「実態の平均を下回っていないか」「改定後も最低賃金を割らないか」を自社の給与テーブルで再点検する材料になります。育成就労では日本人と同等以上の報酬が要件として一層問われるため、賃金の相場観を把握しておく意味は大きいといえます。

2. 企業が感じる課題トップは「日本語コミュニケーション」と「在留資格の事務負担」

受入れ企業が感じる課題(複数回答)は、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」46.2%、「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」24.8%、「文化・生活習慣の違いによるトラブル」22.4%の順でした。これは多くの受入れ現場に共通する構造的課題で、対応の優先順位づけに使えます。コミュニケーション面は入職時の日本語・OJT体制や多言語での就業ルール整備、事務負担面は在留諸申請のオンライン化対応や、監理支援機関・登録支援機関への委託範囲の見直しが具体策になります。なお受入れ理由は「労働力不足の解消・緩和」68.2%、「日本人と同等以上の活躍を期待」56.2%が上位で、人手確保が依然として主目的である実態が確認できます。

3. 定着・トラブル——「紹介手数料」「相談先不明」に注意

就労上のトラブルが「あり」と答えた労働者は10.0%(前年10.9%)。内容では「紹介会社に支払った費用が高かった」22.2%、「困ったときの相談先が分からない」15.8%が上位でした。送出・紹介にかかる費用の透明性や、社内の相談窓口・母国語での連絡体制は、定着率と直結する管理項目です。入職前に日本在住だった人の国籍はベトナム26.5%・中国14.7%・フィリピン10.5%、入職経路は「知人・友人」37.8%が最多で、リファラル(紹介)採用の比重が高い点も採用チャネル設計の参考になります。

企業の実務ポイント(今すぐ確認すること)

  • 対象:外国人を雇用中・雇用検討中のすべての企業、監理団体・登録支援機関・監理支援機関。
  • 賃金の再点検:自社の在留資格別給与を実態値(特定技能25万4,100円/技能実習21万3,500円/全体29万2,400円・いずれも所定内ベースの推計)と照合し、極端に低い等級がないか確認。
  • 最低賃金との整合:10月の最低賃金改定後の時給で、フルタイム所定内が新・最低賃金を割らないか給与テーブルで試算(自県の発効日も確認)。
  • 育成就労への備え:2027年4月施行に向け「日本人と同等以上の報酬」を説明できる賃金根拠を整備。
  • 課題対応:コミュニケーション(46.2%が課題)=入職時の日本語・OJT体制を確認。事務負担(24.8%)=在留諸申請のオンライン化・外部委託範囲を見直し。
  • 定着・費用の透明性:送出・紹介手数料の内容説明と、母国語で使える社内相談窓口の有無をチェック。
  • 一次資料:数字の詳細は厚労省「令和7年外国人雇用実態調査の概況」(令和7年9月30日時点の推計)で必ず原典を確認。

【出典】厚生労働省「令和7年外国人雇用実態調査」の結果公表(2026年8月31日)/同「令和7年外国人雇用実態調査の概況」。数値は標本調査に基づく推計値です。